月明かり鮮やか
戦場前線の緊迫
眠れない牛の刻
全てが急速に変わる

弾切れの火縄銃
焼け付くような火の中
「全てがそう　嘘なら
ホントに良かったのにな」

君の首を絞める夢を見た
迷わず　冷静に　仕留める
君の細い喉が刎ねるのを
泣き出しそうな眼で見ていた―

忍びの世界にさ
飛び込んだ日から思う
全てを失う覚悟はできてる
培ってきた物を
惜しみなく全力で挑むならば
全てが報われるような気がして


学園の向こう側
血と鉄と火薬のニオイ
「僕らも忍びだ」と
塀からすっと外へ走る

拡散する敵陣
薙ぎ払いねじ伏せていく
馴染む様に少しずつ
少しずつ死んで逝く世界

されど油断はする事なかれ
高鳴る鼓動も一瞬
「確かに未熟かもしれないけど
僕らだってもう子供じゃない―」

縦横無尽にさ　戦い交えて思う
どうしてこんな末路しかないんだろう？
臆せず一撃で　仕留められるなら
まだ後味はよく
眠れるようなそんな気がして


戦の真相や　それぞれの思惑と
そこにいるけど
見えない誰かの笑い声飽和して反響する
真を見据え　己の心に従う
愛を感じて　僕ら諦めない辞めない


誰もが勝利を確信した
一瞬の隙で生まれた静寂が
胸につっかえて
上手に息ができなくなる―･･･


覚悟が足りないと痛感した
「まだ　たまごだろう？
焦らずにゆっくり追いつけばいいさ」
戦のない時代は
今よりずっと素晴らしくて
全ての歯車が噛み合った
きっとそんな世界だ―･･･


Thanks：白雪様・S様・廿楽様

[9回]